任意売却後の住宅ローンの自己破産事例。神奈川県厚木市・横浜市の法律事務所が管理。

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ケース紹介140 Sさんの事例

40代 / 男性 / 会社員

借入の理由:自動車、おまとめローン


神奈川県厚木市在住の40代男性のケースです。

一度、おまとめローンで借金をまとめたものの、そこから膨らんでしまって払えなくなったとの相談でした。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.30

自動車ローンからの借金

最初の借金は自動車ローン。ローンを組んで自動車を購入しました。

その後、インターネットのプロバイダー契約にクレジットカードが必要だったため、クレジットカードを作成しました。


自動車はローンの返済が厳しくなったため2~3年で手放すことに。

安価でしか売却できず、ローンが残ってしまいました。

持っていたクレジットカードのキャッシングを利用し、自動車の残ローンを支払うようになりました。自動車の残ローンは完済。

 

自動車ローンの特徴

最初のローンは自動車ローンであるという人も結構います。

借金だと抵抗がある人でも、車のローンだと抵抗が少なく借金してしまうことが多いです。

確かに、自動車のローンは、商社金融などの借金に比べれば利率は低く、支払い期間も長いため、毎月の支払い額は抑えられる傾向にもあります。

しかし、自動車自体が高額な買い物なので、ローン金額や利息の絶対額は結構高くなります。

そのうえ、自動車販売店は、より高く売ろうとするので、ローン金額も高くなりがちです。

収入に見合わない無理なローンを組まされる傾向もあります。


自動車購入時にはオプションに注意

さらに、自動車を購入する際には、本体価格だけではなく、いろいろなオプションをつけることで、全体金額が高くなってしまうリスクがあります。

通常だと、2万円の買い物は大きな買い物だと感じるのに、150万円の車を買うときに、2万円のオプションを勧誘されると、大した金額ではないと感じてしまい、どんどんオプションを付けてしまうリスクです。

カーナビなどの付属品のほか、様々なオプションをつけて、自動車ローン金額が高額になることもあったりするので、ローンで買う人も、オプションの金額には注意した方が良いです。


この話は、自動車ローンに限らず、自宅の購入や結婚式、保険の加入など、全体金額が大きくなるものへの支出時には当てはまる話です。

高額の買い物をする際にはご注意ください。


 

職を転々として生活費不足

職を転々としており収入が少なかった時期、新たに消費者金融からも借入れをして、生活費に充てるようになりました。

さらに、契約社員で働くも、契約期間満了により失職してしまい、借入れが増えました。

車のローンや、クレジットカードのキャッシングに慣れて、消費者金融からの借り入れにも抵抗がなくなってしまったようです。

これにより高金利の借金に追われることになってしまいます。

職を転々とするなど、収入が少ない時期に借金で生活を補い、収入が多くなった時期に返すとのは、本来の借金の使い方ではあります。

しかし、これは、一時的な収入の落ち込みを補填するものなので、その後に収入が上がることを前提にしています。

この前提が崩れると、借金の返済は厳しくなります。

借金とは、未来のお金を先取りしているものなので、未来にお金がないと返せないわけです。

 

おまとめローンで借金2倍に

その後、派遣社員として働き、その会社で正社員になることができました。

しかし、収入はそれほど増えず、手持ちのカードを使い回して、何とか返済を続けてきました。

そのような返済だと、限度額を使い切ってしまい、新たに楽天銀行のカードローン等を利用するようになりました。

当時の楽天銀行は、審査が緩く、かなりの借り入れがあるのに、融資金額も大きいという特徴がありました。
そのため、楽天系の借金がかなりの割合を占めるという多重債務者もいます。
他にも借金をしていたところ、返済のために楽天系から借りる人も多かったはずです。

そこから、東京スター銀行のおまとめローンを使います。いったん全社完済しましたが、すぐに同行に対する返済が厳しくなり、いったん完済した債権者との取引も再開し、新たに別の消費者金融からも借入れをしてしまいました。


おまとめローンの典型的な失敗例です。

おまとめローン自体の利息が払えないのであれば、そもそもが支払い不能なので、その時点で自己破産や個人再生を検討するべき状況でした。

しかし、なんとなくラクになるだろうと安易な気持ちで申し込み、正社員だったために銀行側の審査もおりてしまった形です。

おまとめローンの返済自体が厳しく、完済したカードが手元にあるので、誘惑に負けそのカードを利用してしまいます。

これにより、徐々にカードローンが増え始め、カードローンの返済もおまとめローンの返済に消え、借金が2倍になっていくというものです。

これが、おまとめローンのデメリットなのです。

 

実家の生活と同居家族との家計

その後、実家での生活などで生活コストを抑えるも、2倍になった借金は返済ができず、自己破産の相談に来たというものです。

母と妹と同居していますが、家計は基本的に別でした。

このような事情から、自己破産で提出する家計状況については、自身のもののみを提出しています。

水道光熱費や駐車場代等は母に支払ってもらっていることなどの補足説明、家に入れている生活費は、自身の家計の支出欄に計上する形で申立をしています。

 

職歴からして、収入が不安定な時期の借り入れと認定され、免責許可も出ています。

 



おまとめローン等に関する自己破産のご相談も無料で受け付けています。

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弁護士 石井琢磨 神奈川県弁護士会所属 日弁連登録番号28708

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