ロレックス詐欺の借金の自己破産事例。神奈川県厚木市・横浜市の弁護士。

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ケース紹介258 Rさんの事例

60代 /女性 / 会社員

借入の理由:ロレックス詐欺


ロレックス詐欺は近年増加傾向にあり、特に「購入代行詐欺」による被害が深刻化しています。

本記事では、詐欺の実態と具体的な手口、実際の被害事例を紹介するとともに、被害に遭った場合の法的救済手段である債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)、自己破産事例を解説します。

この記事は、

  • ロレックス詐欺の被害に遭った
  • 投資話やローン購入に誘われ、多額の借金をした

という人に役立つ内容です。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2025.10.22

 

ロレックス詐欺の手口と実態

ロレックス詐欺の中でも特に目立つのが「購入代行」を装った手口です。

詐欺師はSNSやインターネット上で、「ロレックスを代理購入してくれたら高額な謝礼を支払う」などと甘い誘い文句でアルバイト募集を装います

具体的には、被害者に対し「正規店で人気モデルのロレックスを購入してほしい。代金は後で全額返金し、さらに○万円の報酬を渡す」と持ちかけるのです。

ロレックスは定価で入手できれば転売で利益が出ることが多いため、こうした誘い文句は一見もっともらしく聞こえます。被害者は「自分は損をしないどころか報酬がもらえる」と信じて、高額な腕時計の購入に応じてしまいます。

しかし、その実態は非常に悪質です。詐欺師は被害者にクレジットカードのショッピングローンで数百万円もするロレックスを購入させ、時計を自分に郵送させたり受け取りの場で受け取ったりした後、連絡を絶って逃亡するのが常套手段です。

ロレックス詐欺

つまり、被害者はロレックスの代金という多額の債務だけを背負わされ、肝心の商品(腕時計)は持ち逃げされてしまうのです。このような「購入代行詐欺」のケースでは、詐欺師は最初から支払う意思もなく謝礼はおろか代金すら返す気はありません。

被害者が不安になって問い合わせても、「海外のバイヤーに高値で売却中」「もう少し待ってほしい」などと言い訳を重ね、最終的には音信不通になることが多いです。

なお、ロレックス詐欺には他にも様々なタイプがあります。例えば「安く仕入れるルートがあるから出資すれば倍にして返す」と投資話を装って現金を出させたり、偽のロレックスをネットオークションで売りつけたりするケースも報告されています。中には「ロレックスを購入して預けてくれれば中国で倍の値段で売る」と持ちかけ、時計を預かったまま代金を払わない例もあります。こうした手口全般に共通するのは、「楽に儲かる」「自分は損しない」と被害者に思い込ませ、高額なお金や商品をだまし取る点です。絶対に油断せず、「うまい話には裏がある」と警戒することが重要です。

また、ロレックスの売却代金を投資資金にあて、そこから配当すると謳う投資詐欺もあります。

いずれも、ローンで購入した場合、多額の債務が残り、投資資金や売却代金を受け取れないという事態に陥り、この債務をどうするのかの問題が出てきます。

実際の被害事例と被害額の傾向

ロレックス詐欺の被害は近年増加傾向にあり、ニュースや警察発表でも逮捕事例が報じられています。

ある詐欺グループ「中国に高く買ってくれる投資家がいる」「元本と利益を折半する」と持ちかけてロレックスを買わせ、時計を預かったまま持ち逃げするという事件がありました。

被害者の多くは友人や知人から「儲かる話」として紹介され、疑わずに信じてしまったようです。

ロレックス詐欺

また、高級時計販売業者に「近くの店でロレックスが手に入る」と嘘のメールを送り、購入代行話を持ちかけて代金約160万円を振り込ませたものの、実際には商品を送らずにだまし取ったという事件もあります。

「代金を払ったのに商品が送られてこない」という典型的な持ち逃げ被害です。

さらに、ロレックスのレンタル事業を装って客から預かった腕時計を無断で売却するという手法も報道されています。

なお、「自分はだまされた被害者だから、カード代金の支払いを拒否できるのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、残念ながら、たとえ詐欺の被害によって負った借金であっても、法的には債務者(お金を借りた人)本人に返済義務があります。ロレックスの売買契約自体に問題がないとなると、クレジットカードで購入した以上、カード会社からすれば正当な利用代金であり、被害に遭った事実だけで支払いを免れることはできません。

返済を放置すれば遅延利息が発生したり、督促や法的措置(給与差押え等)を受ける可能性もあります。

そのため、被害に気付いた時点で早急に適切な対処を講じることが重要です。

 

詐欺被害による借金への法的救済手段

ロレックス詐欺の被害によって生じた借金に苦しむ被害者でも、法律上の制度を利用することで経済的に再出発する道が開けます。

主な債務整理の方法には任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なりますので、順に見ていきましょう。

 

任意整理 – 将来利息をカットし分割返済する交渉手続き

 

任意整理とは、裁判所を通さずに弁護士が間に立ち、クレジットカード会社などの債権者と交渉して利息や遅延損害金をカットし、元金の分割返済計画を立て直す手続きです。話し合いによって和解を成立させ、減額後の残りの借金は通常3~5年かけて分割返済していきます。裁判所を介さないため手続きが比較的簡易で、職業などの資格制限もありません。また、自己破産と異なり財産を処分せずに済む点もメリットです。

ただし任意整理では元本自体を大幅に減額してもらえるわけではない点に注意が必要です。あくまで将来利息の免除や返済期間の調整が中心であり、借金そのものの減額幅は債権者の方針によります。

ロレックス詐欺の被害で生じたクレジットカード債務の場合、金額が大きいことや利用後の支払い期間も短いことが多く、これらの点が任意整理では問題になります。

 

個人再生 – 借金を大幅減額し長期分割で返済する裁判手続き

 

個人再生(個人民事再生)とは、裁判所に申立てを行い、借金の元本を法律に基づいて大幅に減額したうえで、残額を3~5年の長期分割で返済していく債務整理手続きです。簡単に言えば「裁判所を通じた借金の大幅圧縮プラン」であり、減額後の返済計画(再生計画)を裁判所と債権者の同意のもと履行することで、計画完了時に残りの借金が免除されます。

個人再生の大きなメリットは、借金の元本自体を大きくカットできる可能性がある点です。減額率は借金総額により異なりますが、例えば無担保債務が500万円超1500万円以下であれば5分の1程度まで減額されることもあります(最低弁済額100万円)。

デメリットとしては、裁判所を介する分手続きが複雑で時間がかかること、そして継続的な収入がないと利用が難しいことが挙げられます。

原則として将来にわたり安定した収入が見込める人でないと、長期の返済計画を立てても履行できないおそれがあるためです。

ロレックス詐欺の被害で、借金総額が数百万円から数千万円規模に膨らんでしまった方でも、一定の収入があれば個人再生で借金の大幅カットと完済への道筋を付けられる可能性があります。「借金は減らしたいが自己破産は避けたい」「家などの財産は残したい」という場合に検討される手段です。

クレジット会社からはロレックスの返還を求められますが、これに応じられないことなどもあり、小規模個人再生の場合に、債権者からの反対を受けるリスクはあります。2025年時点で、所有権留保商品の返還がないという理由で個人再生に反対したという事案は出ていませんが、今後の対応には注意が必要です。

 

自己破産 – 借金を全て帳消しにして人生の再スタートを切る

 

自己破産(個人破産)とは、裁判所に破産申立てを行い、法律上免責許可(支払い義務の免除)を得ることで現在抱えている借金を全てゼロにする制度です。最も強力な債務整理手段であり、返済不能な債務から完全に解放されることを目的とします。ロレックス詐欺の被害でやむを得ず多額の借金を抱えてしまった場合、自己破産によって経済的な再出発を図ることができます。

自己破産手続きが認められると、原則としてクレジットカードの利用代金や消費者金融からの借入れなどすべての債務の支払い義務が法律上免除されます(税金等の一部非免責債務を除く)。

「借金をゼロにできる」というメリットは非常に大きく、月々の返済から完全に解放され生活を立て直せます。

また、ロレックス詐欺のような詐欺被害による借金は、免責不許可事由(免責が許されない原因)に該当しないのが通常ではありますが、客観的には高額商品を購入しているため、浪費等の免責不許可事由の調査がされる可能性が高いです。

もっとも、自己破産には一定のデメリットや注意点もあります。まず、原則として20万円以上の現金や高価な財産(車や不動産、高額な貯金など)は処分して債権者に配当する必要があります

また、破産手続き中は一部の資格や職業(士業、会社役員、保険外交員など)に就けない資格制限があります(免責確定後は復権します)。

ロレックス詐欺被害による借金の場合ですが、利用金額が大きいことなどもあり、加害者側への請求可能性、商品が手元に残っていないことの確認などのため、簡易な手続(同時廃止事件)ではなく、管財手続とされることが多いです。

管財事件

ロレックス詐欺の被害に遭い、多額の借金を抱えてしまった場合、一刻も早く専門家である弁護士に相談することが肝要です。可能であれば、債務整理のほか、詐欺被害についても相談しておいたほうが良いでしょう。

 

警察への相談・被害届提出

債務整理のほか、一般に、ロレックス詐欺のような犯罪被害に遭ったらすみやかに警察へ被害届を提出することが推奨されます

警察が捜査を開始すれば犯人逮捕や事件解明につながる可能性がありますし、被害届や捜査結果は後の民事手続きや債務整理でも被害の証拠として役立ちます。弁護士は警察への説明で押さえるべき点や、証拠資料の整理方法についても助言してくれるでしょう。

 

ロレックス詐欺の自己破産事例

厚木市在住60代女性の事例があります。

5社に約600万円の債務が支払えないとの相談でした。

大部分がロレックスの購入代金であり、複数の信販会社の債務でした。

もともと住宅ローン以外に借金もないような人でした。

厚木市ロレックス詐欺

長く勤めた職場の同僚からの紹介で、投資をしようとしたところ、詐欺被害に遭いました。

投資グループからの勧誘を受け、アプラス、ジャックスなどの信販会社でロレックスの時計を買い、指示されたホテルの住所へ送りました。これが投資資金になるという説明でしたが、結局、何も投資されなかったようで、時計をだまし取られてしまいました。別の同僚も同じように被害に遭いました。

毎月の配当は入らなかったので、詐欺被害について警察にも相談しました。しかし、逮捕は難しいと言われました。

ネットで探した弁護士に詐欺の被害回復を依頼。

着手金を支払ったものの、弁護士側の動きはなく、問い合わせをすれば、動くという程度で、進展はありませんでした。

返済を続けていると住宅ローンが払えなくなり、自宅を任意売却

売却代金から、住宅ローンや車のローン返済。

 

売却資金で、ロレックスのローンも返すつもりだったのですが、友人から、それくらいの資金があるなら、FXで、毎月の利益が得られる可能性が高いと言われました。その友人は10年以上も投資で利益を上げていたので、ローンを完済するより、投資に回したほうが良いと考えてしまいました。

アドバイスを受けながら、口座への資金の送金や取引をしていました。しかし、大きな動きがあったため、ロスカットされてしまい、大きく資金を減らしてしまいました。その後、持ち直すも2度めのロスカットを受け、毎月の配当をもらうのは難しいとわかりました。

FXでの取引はやめようと考え、FX口座からすべて出金しローン返済を続けたものの、まとまった資金はなくなっており、資金が尽きてしまい自己破産の申立となりました。

 

詐欺の証拠

自身で詐欺業者と交渉するも、LINEを削除させられており、明確な証拠がなくなってしまっていました。

同僚の話では、投資をしていて配当を毎月もらっているとことでした。最初は世間話の中で聞いていたのですが、月に10万円くらい入ってくるという話を聞いて興味が湧き、詳しく話を聞きました。

ローンを使うという話でしたが、ローン返済しても月2万円から3万円くらいの小遣いになるとのことでした。最初は詐欺じゃないのかと疑い、その話もしたのですが、毎日のように配当の自慢をされたので、本当にお金がもらえるものと思い、紹介してもらいました。

業者の話では、ペガサスというコインの話や、ドバイという話が出され、何百万円かあれば毎月10万円が入ると言われました。お金がないというと、ローンを組んでロレックスを買う方法を案内されました。

指示されるままに、インターネットでロレックスをローンで購入し、指示されたホテル宛に送りました。

当初の話では、7月から配当が入ってくるという話だったのですが、両替ができないなど色々な理由をつけられ、入ってきませんでした。ローンの返済も始まり、返済資金がない、早く配当してほしいと伝えたところ、関係者からの入金が一度だけありました。その後は全く入金はされませんでした。

その後、業者と面談したところ、別紙の秘密保持契約書にサインしてくれれば、お金が戻ってくれば返金すると言われました。その際、業者には、スマホを操作され、LINEのやりとりを消されてしまいました。

LINEを削除

業者がLINEのやりとりを削除させる手法は非常によく見かけます。

 

破産管財人が、詐欺による損害賠償請求の検討をするも、破産手続きの中では回収できないとして、破産手続きは終了となりました。

免責についても許可されています。


ロレックス詐欺の借金がある人の自己破産相談・依頼も対応しています。ご相談は無料で受け付けています。

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弁護士 石井琢磨 神奈川県弁護士会所属 日弁連登録番号28708

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