自己破産の破産管財人による否認権、否認の訴えを解説。神奈川県厚木市・横浜市の弁護士。

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無償行為否認の要件、制度、流れを解説

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FAQ(よくある質問)

 

Q.破産管財人による否認権行使方法は?

自己破産手続きでは、破産管財人による否認権が認められています。

このような否認権は、実際には、どのように使われるのか解説します。

今回の内容は、

  • 自己破産で破産管財人から否認されるか制度を知っておきたい
  • 破産管財人から否認の訴えが起こされた

 

という人に役立つ内容です。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.5.26

 

自己破産の否認権行使とは

自己破産では否認権行使という制度があります。

破産管財人が、破産者の行為を否認することで、財産を取り戻す制度です。

例えば、破産者が、自己破産の申し立て直前に、唯一の財産を親族に贈与していたようなケースがあります。
その場合、破産管財人は、親族に対して、否認するとの意思表示ができ、これにより、贈与は効力を失うことになるのです。
そして、その財産は、破産管財人が回収・換価し、破産財団に組み入れられ、債権者への配当等に回されることになります。

 

否認権制度の趣旨

否認権は、このように、破産者の行為を否認する制度です。

破産財団を取り戻すための制度になっています。

破産者による不公平な行為を是正し、債権者間の公平を図る趣旨で設けられた制度です。

 

否認権の行使方法

否認権を行使するのは破産管財人です。

否認権は、破産法上では、訴え、否認の請求によって行使するとされています。また、否認権は、相手からの請求に対する抗弁でも主張ができます。

しかし、実際の運用は、これらの手続の前に、郵便で通知をするなどして、交渉を先行することが多いです。

 

否認の訴えの手続

否認の訴えを起こす場合には、破産裁判所の許可が必要です。
また、裁判上の和解や、訴えを取り下げるためにも、破産裁判所の許可が必要です。

否認権には、大きく分けると、詐害行為否認と偏頗行為否認があります。

詐害行為否認は、破産債権者を害するような財産の減少行為や、債務を消滅させる行為、贈与等の無償行為の否認等があります。

偏頗行為とは、支払い不能時期に、不公平な弁済をするような事です。

 

大きく分けると2つの類型であり、そこから細分化されています。

多くの否認権では、否認行為によって利益を受ける受益者側の内面も要件にされています。

たとえば、破産者の支払不能状態を知っていたかどうかが問われることも多いです。

 

否認権の効果

否認権を行使した場合には、破産者の行為がなくなることになります。

破産者が弁済など、お金を払っているような場合、これを否認すると、弁済行為がなかったことになり、払ったお金を取り返すことができるわけです。

財産処分の類型、たとえば不動産の処分をしているようなケースだと、この返還請求をすることができます。

登記がされているようなケースは、否認登記手続きをすることも請求できます。

 

不動産登記の否認の訴えの請求の趣旨記載例

不動産が処分された行為を否認する場合には、売買などの処分の登記抹消ではなく、否認の登記をすることを求めることになります。

その後、不動産を取り返し、任意売却をしたようなケースだと、否認の登記や受益者の登記が抹消されることになります。

担保設定なども否認の対象とされていますので、抵当権設定について否認登記をすることもあります。

不動産の否認登記請求をする場合、否認の訴えの訴状に記載する請求の趣旨は、
被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の土地について、○○法務局○号抵当権設定登記原因の破産法による否認登記手続をするように求めるという記載になります。

 

否認権行使と代金返還

否認の行為については、売買契約での代金支払いなど、反対給付をされているケースもあります。

不動産を渡す代わりに、反対給付として代金を払っているようなケースです。

破産財団に、それが残っている場合には、相手方に返還しなければならないとされます。
現存しない場合には、価格の償還をしなければならないとされます。

価格償還請求権は、財団債権と扱われます。

破産管財人は、このような場合、否認対象行為の目的物自体の返還を求めるのではなく、本来の価値から相手方の償還額を控除した差額の支払い請求をすることができます。

安く売りすぎたことが問題で否認する場合に、適正価格との差額請求ができるというわけです。

 

否認請求に対する反論、抗弁

このような否認の裁判を起こされた場合には、受益者の反論としては、破産者の支払不能などを知らなかったという主張をすることがあります。

否認の類型によっては、破産管財人側が受益者の内心を主張立証しなければなりません。

逆に、受益者側で、否認対象の行為の時点で、事情を知らなかったと主張立証していく類型もあります。

詐害行為否認などでは、破産債権者を害することを知らなかったと主張していくことになります。

偏頗行為否認の場合には、支払不能だったことや、支払停止だったことを知らなかったと主張していくことになります。

それぞれの、否認請求の類型によって、このような自分の内面で反論ができるケースはあります。

 

その他の反論として、除斥期間の経過もあります。
否認権の行使には、一定の除斥期間があるので、そのような反応することもないわけでありません。

例えば、破産手続き開始の日から2年が過ぎていることや、否認対象行為をされて日から10年が経過していることなどによって、否認請求はできないという反論もあり得ます。

また、否認の対象行為が、売買などで、自分を代金を払っているようなケースでは、反対給付の返還請求権が自分にはいます。
これを返せという請求と、否認権の返還請求権については同時履行の関係なので同時履行の抗弁権の主張もできます。

さらには、否認の請求に対して、債権者間の平等を害さない弁済だから、有害性がないという反論もあります。
弁済状況や、その弁済の元になった資金によってはこのような主張ができます。

 

 

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